来院される方へ

乳腺外科のご紹介

名誉院長
岩波 洋

 乳がんは近年増加傾向にあり、女性部位別がん罹患率は1994年より第1位を占めています。乳がんの発見に、今すぐに即効性がある対策は、検診(視触診とマンモグラフィ)だけなのです。しかし、日本の受診率は2割程度(欧米では8割)です。これでは、がんによる死亡率を減らすことができません。是非、検診をお受けになってください。一方、自己検診も大切です。乳がん患者さんの発見状況では約7割が自分で乳房に腫瘤(多くは、径が2cm前後)を触知して、受診しています。血性乳頭分泌(片側単孔性が特徴)も早期がんが多く含まれているために重要な症状であります。
 治療は、外科(手術)療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤治療)、内分泌療法(ホルモン療法)、分子標的治療(タンパク質を標的療法)を組み合わせた集学的治療が一般的です。外科治療では乳房温存手術(乳房の部分切除術)と腋窩(腋の下)に小さな切開を加えてリンパ節転移の有無を調べる方法が標準の術式です。転移が無ければ従来行われてきた腋窩リンパ節郭清(腕や手がむくむことがある)を省略できます。近年、乳がんには多様性があり、生物学的特性の相違から予後の違い、治療への反応性の違いなどが明らかになってきました。すなわち、治療に対する反応性をホルモンの受容体やタンパク質の免疫染色によるパターンで分類できるようになりました。そのため、乳がんの患者さんの手術前後の治療が均一ではなく、個々に行われる(個別化治療)ようになってきました。
 当院では、乳がんの診断・治療(リハビリも)やサポートを含めて、医師や職員が、乳腺外科や検診、ドックなどで対応していますので、いつでもご相談ください。